年齢とともに衰えていく筋肉を回復・成長させるには、トレーニングをするしかありません。
    しかし、「運動するのは面倒くさい」「時間がない」などが本音でしょう。
    そういう要望に応えるために発売されたのが、EMS(電気刺激)トレーニングです。
    整骨院や介護現場などで活用しているところも多くあります。
    高齢者や運動が苦手な主婦の方でも、「楽してトレーニングが行える」、略して「楽トレ」と呼ばれているそうです。
    楽してトレーニングできれば最高ですよね。

    しかし、重要なのは効果です。
    EMSトレーニングは、効果があるのでしょうか。
    ウエイトトレーニングの代わりになるのでしょうか。
    そんな疑問を明らかにするために、EMSとウエイトの両トレーニングの違いについてお話しましょう。

    目次

    1.EMSトレーニングとは?

    2.EMSトレーニングは効果あるのか?

    3.EMSトレーニングとウエイトトレーニングの違い

    4.筋肉の成長には「負荷」と「伸張」
    (1)筋肉への負荷
    (2)筋肉の伸張

    まとめ

    1.EMSトレーニングとは?

    EMSは、「Electrical Muscle Stimulation」の頭文字を略したもので、日本語では「電気的筋肉刺激装置」といいます。
    自ら筋肉を動かすことなく、電気刺激でトレーニングの効果を発揮するため、運動が苦手な方でも簡単に実施できることが利点です。
    さらに、シートやパッド状の器具を肌に密着させて電流を流すため、通常のトレーニングでは鍛えるのがむずかしい部位にも、中周波~高周波の電流で効率よくトレーニングできるのも利点です。
    寝ながら実施できるため、場所をとらずに自宅でも使えます。
    整骨院や美容サロンなどでも導入しているところも多く、施術の待ち時間などに活用されているようです。

    2.EMSトレーニングは効果があるのか?

    肝心なのはEMSの効果です。
    結論から言うと、筋肉に刺激を送り動かすため、効果はあると思います。
    しかし、これは運動を全くしていない人に限っての話です。
    軽くでも運動を行っている人であれば、EMSトレーニングを行っても、ほとんど効果はないでしょう。
    したがって、よくEMSの商品の宣伝でスポーツ選手が愛用しているとありますが、恐らく使っていません。

    体を動かすにおいて、走る・飛ぶ・蹴る・投げるなどの動作には、全身の筋肉を使います。
    しかし、EMSトレーニングでは、筋肉へピンポイントに電気刺激を送り動かすだけです。
    これで動作パフォーマンスが向上するとは思えません。
    なぜならば、筋肉は脳からの指令によって動いているからです。

    電気刺激によってではなく、自らの意思で体を動かすことで、日常動作や競技パフォーマンスは向上します。
    例えば、下半身の筋力不足が原因で脚が挙がりにくい人がいるとします。
    この人がEMSで下半身を鍛えても、脚が挙がりやすくなるとは思えません。
    その理由は、脚を挙げる動作には、全身の筋肉がそれぞれの働きを果たして完成する動きだからです。
    そのプロセスは、

    1. 片脚は股関節を曲げて太ももを自分のお腹の方へ引き寄せる
    2. 1.の時、反対脚は軸になるための安定的な働きをする
    3. 上半身は背中が曲がらないように体幹部を安定させる

    このようにただ筋力を鍛えるだけではなく、日常動作を想定して行うトレーニングを、ファンクショナルトレーニングと言います。

    ※ファンクショナルトレーニングについては、ブログ「ファンクショナルトレーニングで症状を根本解決」で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

    3.EMSトレーニングとウエイトトレーニングの違い

    EMSトレーニングとウエイトトレーニングの大きな違いは、「筋肉への負荷」と「筋肉の伸張性」です。
    実は、筋肉を成長させるにおいて非常に重要なのが、負荷と伸張性です。

    20分でも30分でも寝ながら実施できるということは、EMSトレーニングの利点ですが、筋肉の成長に必要な負荷は加わりません。
    また、電気刺激で筋肉の収縮を繰り返すだけで筋肉の伸張性収縮はありません

    一方、ウエストトレーニングでは、過負荷となる「筋肉への負荷」と体を動かすことによる「筋肉の伸張性収縮」を行い、筋肉の成長に効果を発揮します。

    4.筋肉の成長には「負荷」と「伸張性」

    (1)筋肉への負荷

    筋肥大するには、60%以上の負荷が必要と言われています。
    これをトレーニングの負荷で表した場合、20回実施できるかできないかくらいの負荷設定となります。

    RM:最大挙上回数(レペティション・マキシマム)といって挙上回数を重量%比率で表すことができます。
    1RMであれば1回しか実施できない重量のことで、100%となります。
    2RMであれば、2回しか実施できない挙上できない重量のことで95%と表されます。

    以下が、各RMごとの最大挙上回数となります。
    1RM:100%
    2RM:95%
    3RM:93%
    4RM:90%
    5RM:87%
    6RM:85%
    7RM:83%
    8RM:80%
    9RM:77%
    10RM:75%
    12RM:70%
    15RM:65%
    20RM:60%

    例えば、バーベルスクワット100Kgが1回しか実施できない場合、1RM(100%)が100Kgになるため、10RM(75%)で表すと75Kgになります。
    実際には、実施回数が増えると筋疲労や精神疲労などの負担があるため、上記のような計算通りには難しいと考えられています。

    大まかな目安として考えるようにしましょう。

    (2)筋肉の伸張性

    筋肉の活動とは、筋肉が収縮することをいいます。
    トレーニングでは、筋肉に負荷をかけて伸張と収縮を反復します。
    その中でも、筋肉が伸張する動作が最も筋肥大すると言われています。
    むやみに負荷を増やして筋肉の可動域が狭くなるのであれば、負荷を軽くしてでも伸張性の可動域と時間を重要視することをおススメします。

    一方、スクワットを例にとると、しゃがむ時に主動筋(主に働く筋肉)である大腿四頭筋(太もも前)が伸張しながら収縮活動が行われます。
    このような伸張性収縮状態を、エキセントリック収縮と言います。
    腕立て伏せの場合ですと、体を下げる時が、エキセントリック収縮となります。
    このように、筋肥大をするにおいて筋肉のエキセントリック収縮が非常に重要なのです。

    しかし、EMSでトレーニングでは、エキセントリック収縮ができないため、EMSのみで筋肉を成長させるということは考えにくいでしょう。

    まとめ

    EMSトレーニングのような簡易的な商品を使うことも、体を動かせない状態を補うには良いとは思います。
    しかし、理想的な体や理想的な動作パフォーマンスを目指すためには、自身で動くということが必須です。

    筋肉が衰えるということは、筋肉を動かす神経系も衰えるということです。
    正しい動作で正しい負荷設定でトレーニングを行うことで、安全に楽しくトレーニングを行えます。

    これを機に皆さんも体を動かすトレーニングを始めてみてはいかがでしょうか。
    特にパーソナルコンディショニングトレーニングであれば、全身の運動機能はもちろんのこと、ご希望の部位の機能改善を集中的に行うことも可能です。
    その際は、プロのトレーナーが揃うミリオン・フィットネスへ、ぜひお越しください。

    この記事を書いた人

    株式会社ミリオン・フィットネス  
    代表取締役 林 界斗

    NSCA-CPT : NSCA認定パーソナルトレーナー
    NASM-PES : 全米スポーツ医学協会認定パフォーマンスエンハンスメントスペシャリスト
    カイロプラクティック整体院 トレーナー
    運動特化型デイサービス トレーナー

    「健康をテーマに運動を通して一人でも多くの方へ幸福を捧げたい」と思い、ミリオン・フィットネスを創業。お客様をはじめトレーナーへの指導、さらにラジオ番組においても運動指導をおこなうなど、アスリートから一般の方、子供から高齢者まで、幅広いお客様のご期待に添うべく活動している。
    主な出演:ABCラジオ「全力投球!!妹尾和夫です。サンデー」、FM守口「疋田哲夫の哲ちゃん”哲学”」

    ミリオン・フィットネスは、大阪 肥後橋のリピートが多い 予約貸切制のおしゃれなコンディショニング・パーソナルジムです。

    ダイエット・ボディーメイク・姿勢矯正はもちろんのこと、肩こり・腰痛・膝痛・ストレス・疲れやすい・健診数値などの改善を、トレーニング & リカバリーケア & ニュートリション の3点からサポートいたします。

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