大切な骨を守るための必要栄養素の代表が“カルシウム”です。
    カルシウムと聞いて一番に連想するのが、牛乳という人は多いのではないでしょうか。

    • 牛乳を飲まないと背が伸びない
    • 牛乳を飲まないと骨が弱くなる

    このようなことを言って、小学校の給食で毎日牛乳が出されていました。

    高齢者になれば、転倒事故で「大腿骨(太ももの骨)骨折」なんてことをよく耳にします。
    骨粗鬆症のリスクが高くなる・・・実はそんな食事をしていませんか?
    “骨粗鬆症”は、本来300kgの負荷にも耐えられる大腿骨が、転倒で骨折するほど骨密度が低下しているのです。
    ということで、カルシウム摂取のために牛乳を飲んでおられる方もいらっしゃるでしょう。

    では本当に・・・

    • 牛乳に含まれる成分は体に良いのでしょうか?
    • 牛乳でカルシウムを摂取することがベストなのでしょうか?

    一般的に、健康に良い食品として認識されている“牛乳”ですが、実は栄養成分をみると落とし穴がたくさんあります。
    そんな牛乳の隠された真実についてお話します。

    目次

    1.牛乳とカルシウム

    2.牛乳をおススメしない理由

    (1)乳糖不耐性
    (2)動脈硬化
    (3)遅発性アレルギー
    (4)脱灰

    3.カルシウム摂取におススメの食材

    (1)小魚
    (2)小松菜
    (3)山羊ミルク

    まとめ

    1.牛乳とカルシウム

    牛乳の成分で最も注目されるのが“カルシウム”です。
    カルシウムという栄養素は、ミネラルの1つであり、骨を構成する主成分です。
    ミネラルは人体で生成することができないため、生命維持のためには食品から摂取する必要があります。
    その中でも、カルシウムは最も多く体内に存在し、人の体重の1~2%を占めています。
    カルシウムは骨を構成する役割があるため、骨粗鬆症(骨の強度が下がり、骨折しやすくなる病気)の予防にもなります。
    その他にも、筋肉の収縮時に必要とされるため、筋活動に大きな働きがあります。

    そんなカルシウムですが、効率よく摂取する食品として代表的なものが牛乳だと言われています。
    しかし、反対の意見も多くあげられており、カルシウムを摂取するのに牛乳は相応しい食品であるとは言えず、むしろ健康を悪化させるという主張もあります。

    2.牛乳をおススメしない理由

    牛乳は、カルシウムに加え、たんぱく質も摂れて一見良さそうに思われています。
    しかし、有害だと考えられる原因は牛乳の成分にあります。

    (1)乳糖不耐性

    乳糖不耐性とは、乳製品に含まれる乳糖(ラクトース)を消化することができず、下痢や腹痛を引き起こす病気です。
    皆さんの中にも、ご経験の方もいらっしゃるでしょう。
    大人になると、50%の人が乳糖(ラクトース)を分解するラクターゼという酵素が不足すると言われています。
    乳製品を摂取後、下痢や腹痛を起こしやすい人は、乳糖不耐性かもしれないため、乳製品は控えましょう。
    急性胃腸炎を引き起こす原因にもなります。

    (2)動脈硬化

    牛乳に含まれる多くの脂質は、飽和脂肪酸です。
    飽和脂肪酸とは悪玉コレステロールの原因ともなり、動脈硬化のリスクを上げてしまいます。
    脂質は、肉の脂やバターなどの飽和脂肪酸よりも魚の油やオリーブオイルなどの不飽和脂肪酸を意識して摂取しましょう。

    (3)遅発性アレルギー

    遅発性アレルギーとは、今は大丈夫でも将来的に発症するアレルギー反応のことです。
    牛乳に含まれるたんぱく質のほとんどが、カゼインプロテインになります。
    カゼインには、“α-カゼイン”“β-カゼイン”“κ-カゼイン”の3種類があります。
    さらに、α-カゼインには「αS1-カゼイン」と「αS2-カゼイン」に分けられます。
    αS1-カゼインというタイプのカゼインは、難消化性でアレルギーを誘発しやすいと言われおり、将来的にアレルギー反応を引き起こすリスクが上がります。

    (4)脱灰

    脱灰とは、骨の灰分(カルシウムや鉄、ナトリウムなどのミネラルのこと)が失われることをいいます。
    牛乳を過剰に摂取すると、骨からカルシウムが溶け出す脱灰が起こり、骨粗鬆症のリスクが高まる可能性があります。
    脱灰を引き起こすもう一つの原因は、カルシウムと同じミネラルのマグネシウム不足です。
    牛乳に含まれるマグネシウム量は、カルシウム量の10分の1以下のため、骨を強くするために牛乳でカルシウムを摂取してもマグネシウムとのバランスがとれていないと、脱灰を引き起こす可能性があります。

    ※食事や栄養素については、以下のブログでもご紹介しておりますので、是非ご覧ください。

    3.カルシウム摂取におススメの食材

    (1)小魚

    魚はカルシウムの摂取に非常におすすめの食品です。
    特に小魚は、骨ごと食べられるためカルシウムをしっかり摂取することができます。
    さらにアーモンドフィッシュとして、食べることでアーモンドに含まれるマグネシウムも一緒に摂取できるため、カルシウムとのバランスもばっちりです。

    (2)小松菜

    小松菜は、野菜の中でもカルシウムの含有量がずば抜けて高い食品です。
    なんと・・・牛乳の1.5倍高いです。
    カルシウムの吸収を高めるため、マグネシウムを豊富に含む大豆製品と一緒に食べることをおすすめします。

    (3)山羊ミルク

    牛乳はカルシウムとマグネシウムのバランスが悪く、脱灰を起こすリスクがあります。
    しかし、山羊ミルクの場合、カルシウムとマグネシウムのバランスが非常に良く、人間の母乳に最も成分が近いミルクだと言われています。

    まとめ

    骨粗鬆症を予防するためにもカルシウムを正しく摂取しましょう。
    骨粗鬆症の怖いところは、骨折だけではありません。
    高齢者で骨折をして長期入院となれば、瞬く間に身体機能は低下します。

    身体機能の低下は、生活の質の低下にもつながり、やがて認知症や寝たきり状態になるリスクがあがります。
    そうならないためにも、正しい知識で食事を行いましょう。
    あなたが健康のために摂取している食品は、実は落とし穴が隠されているかもしれません。
    当クラブでは、トレーニング指導以外にも、栄養学を取り入れて食事指導も行っておりますので、ぜひご相談ください。

    この記事を書いた人

    株式会社ミリオン・フィットネス  
    代表取締役 林 界斗

    NSCA-CPT : NSCA認定パーソナルトレーナー
    NASM-PES : 全米スポーツ医学協会認定パフォーマンスエンハンスメントスペシャリスト
    カイロプラクティック整体院 トレーナー
    運動特化型デイサービス トレーナー

    「健康をテーマに運動を通して一人でも多くの方へ幸福を捧げたい」と思い、ミリオン・フィットネスを創業。お客様をはじめトレーナーへの指導、さらにラジオ番組においても運動指導をおこなうなど、アスリートから一般の方、子供から高齢者まで、幅広いお客様のご期待に添うべく活動している。
    主な出演:ABCラジオ「全力投球!!妹尾和夫です。サンデー」、FM守口「疋田哲夫の哲ちゃん”哲学”」

    ミリオン・フィットネスは、大阪 肥後橋のリピートが多い 予約貸切制のおしゃれなコンディショニング・パーソナルジムです。

    ダイエット・ボディーメイク・姿勢矯正はもちろんのこと、肩こり・腰痛・膝痛・ストレス・疲れやすい・健診数値などの改善を、トレーニング & リカバリーケア & ニュートリション の3点からサポートいたします。

    大阪市西区京町堀1丁目7番22号
    クレグラン京町堀 501号

    肥後橋駅   : 徒歩2分
    淀屋橋駅   : 徒歩6分
    本町駅    : 徒歩7分
    梅田堂島地下街: 徒歩15分