多くの女性は、ダイエットやボディメイクのためにトレーニングを行います。
    ただ痩せるのではなく、「脚を細くしたい」「下腹の肉を落としたい「二の腕を細くしたい」など
    気になる部位をスリムにして綺麗な体になりたいと思い、ダイエットやボディメイクに励みます。
    その中でも最も多いニーズが「ヒップアップ」です。
    パンツを着こなすために、垂れ下がったお尻より、キュッと上がったお尻で綺麗に着こなしたいですよね。

    では、どうすればヒップアップができるのでしょうか。
    ただやみくもにトレーニングを行うだけでは、ヒップアップはできません。
    お尻が下がるのには、原因があります。
    原因を押さえた正しいヒップアップトレーニングを行いましょう。
    さらに、アンチエイジングや浮腫み改善にも役立つなど、嬉しい効果も・・・ぜひ、お試しください。

    目次

    1.ヒップアップのポイント

    (1)お尻の筋肉
    (2)太もも裏の伸張性
    (3)体幹を安定させる
    (4)太もも裏と体幹におススメのトレーニング

    2.ヒップアップ効果は見た目だけではない

    3.ヒップアップの注意点

    まとめ

    1.ヒップアップのポイント

    ヒップアップのポイントは「お尻の筋肉を鍛えることです」。
    これだと「な~んだ、当然のことじゃない」・・・ですよね。
    実は、お尻の筋肉を鍛えるだけではヒップアップは成功しないのです。
    ただ、お尻の筋肉を鍛えるだけでは、足裏の重心が後方に偏ってしまい、骨盤が後傾位になってしまいます。
    そのため、お尻の筋肉を鍛えながら太もも裏の筋肉(ハムストリングス)の伸張性を向上させることで、骨盤の位置が安定して姿勢も整います
    重要なのは、筋肉の「伸張性」と「骨盤の安定性」です。

    (1)お尻の筋肉

    お尻の筋肉は、大臀筋中臀筋小臀筋深層外旋六筋などといった筋肉があります。
    その中でも大臀筋は、とても大きく非常に強い筋肉です。
    筋肉の強さとは、筋の横断面積力発揮伸張性の可動域で表されます。
    他の筋肉と比べてすべての要素で、大臀筋は一番強い筋肉と言えるでしょう。
    お尻の筋肉の働きは、主に脚を後ろに蹴る動作(股関節の伸展)外側に広げる(股関節の外転)股関節を外側に回転させる(股関節の外旋)時に使われる筋肉です。

    (2)太もも裏の伸張性

    ヒップアップのポイントは、骨盤を安定させることです。
    骨盤を安定させるために、太もも裏の筋肉、すなわちハムストリングスという坐骨から膝裏までついている筋肉の伸張性を向上させることが重要です。
    このハムストリングスが硬くなってしまうと骨盤を下に引っ張り、お尻が垂れてみえます
    お尻を鍛えるだけでなく、ハムストリングスの柔軟性アップがヒップアップのポイントです。

    (3)体幹を安定させる

    どんなにお尻のトレーニングを頑張っても、背中が曲がっていればヒップアップはできません
    背中が曲がると骨盤が後傾してしまうため、(2)同様でお尻が垂れてみえます。
    そこで、鍛えるべき筋肉の二つ目は脊柱起立筋(別名、姿勢筋)で、姿勢を保つために非常に重要です。
    この脊柱起立筋は、首から腰の方まで付着しており、姿勢筋とも呼ばれており、骨盤を安定性させるために非常に重要な役割を担っています。
    また、脊柱起立筋は過度に硬くなると反り腰を引き起こしてしますため、腹筋群との筋バランスが重要です。

    (4)太もも裏と体幹におススメのトレーニング

    体幹を安定させながらハムストリングスの伸張性を向上させるトレーニングでおススメなのが、ヒップヒンジです。
    ヒップヒンジは自重で実施できるため、自宅で簡単にできる、初心者にもおススメのトレーニングです。
    さらに、ヒップヒンジのポジションをつくる動作は、パワーポジションといって人間が最も力を発揮できる姿勢と言われており、アスリートも必須トレーニングとされています。

    ヒップヒンジのやり方

    1. 足幅は腰幅から肩幅くらいで立ち、膝を軽く曲げておく
    2. 1.の状態からお尻を後ろに引くようにして股関節を優位的に曲げる
    3. 太ももの裏にストレッチが感じるくらい股関節を曲げたら、1.の姿勢へ戻ってくる
    ※注意ポイント
    • 背中が曲がる:背中が曲がると骨盤が後傾して太もも裏の伸張性が弱くなる
    • 2.の動作時に膝も過度に曲がる:膝が過度に曲がることで太もも裏の伸張性が弱くなる

    2.ヒップアップ効果は見た目だけではない

    お尻を鍛えてお尻キュッと上がると、脚が長く見えてパンツも綺麗に着こなせます。
    しかし、ヒップアップの効果はそれだけではありません。
    お尻の筋肉は、非常に大きな筋肉でできているとご紹介しました。
    大きな筋肉を鍛えるということは、その周辺に付着する大きな筋肉も鍛えることができるため、運動代謝もアップして女性が喜ぶアンチエイジング効果も期待できるのです。
    さらには、筋肉量がアップすることで体の血流がよくなり、浮腫みや脚のだるさも改善されます。
    このように、ヒップアップトレーニングで見た目が変わるだけでなく、嬉しい効果もたくさんあります。

    3.ヒップアップの注意点

    ヒップアップトレーニングは、YouTubeやメディアでもよく紹介されており、ヒップアップ専門ジムも存在するほど需要があるといえるでしょう。
    しかし、ヒップアップに特化するあまり、間違ったトレーニング動作になっていることもあるようです。
    実際にSNSやYouTubeでヒップアップトレーニングと紹介されているものをみると、無理やりお尻に効くようなフォームを指導していたりします。
    よくある間違いでスクワットのしゃがむ際に、お尻の筋肉を意識するあまり、踵に体重を集めて極端にお尻を後方へ引きながら行うようなスクワットが紹介されていたりします。
    これは、スクワットのフォームを崩してしまい、いざジムでバーベルを担いで実施した際に、過度に腰が反ってしまい腰を痛める可能性があるので注意しましょう。
    「とりあえずお尻に効いていたらOKでしょ」と思うかもしれませんが、間違ったフォームを体が覚えてしまうと、立位姿勢や歩行動作にエラーが出やすくなり、腰や膝など他の部位に負担がかかってしまいます。
    さらには重心がうまく保てなくなり、連動的な機能(体全身を使うような動き)の低下につながってしまいかねませんのでご注意ください。

    まとめ

    ヒップアップは、ただお尻の筋肉の鍛えるだけはなく、筋肉の柔軟性、骨盤を正しい位置で保つ筋力、姿勢などの要素が必要です。
    気になる部位を部分的に変化させたいと思うかもしれませんが、お尻の筋肉に偏ったトレーニングは避けたいものです。
    すべての筋肉は筋膜でつながっているため、鍛える部位に偏ったり、柔軟性が低下することで筋バランスが悪くなり理想的な体づくりはできません。
    しっかり全身を万遍なく鍛えることで、ヒップアップや脚痩せなどの理想とする体を目指しましょう。

    この記事を書いた人

    株式会社ミリオン・フィットネス  
    代表取締役 林 界斗

    NSCA-CPT : NSCA認定パーソナルトレーナー
    NASM-PES : 全米スポーツ医学協会認定パフォーマンスエンハンスメントスペシャリスト
    カイロプラクティック整体院 トレーナー
    運動特化型デイサービス トレーナー

    「健康をテーマに運動を通して一人でも多くの方へ幸福を捧げたい」と思い、ミリオン・フィットネスを創業。お客様をはじめトレーナーへの指導、さらにラジオ番組においても運動指導をおこなうなど、アスリートから一般の方、子供から高齢者まで、幅広いお客様のご期待に添うべく活動している。
    主な出演:ABCラジオ「全力投球!!妹尾和夫です。サンデー」、FM守口「疋田哲夫の哲ちゃん”哲学”」

    ミリオン・フィットネスは、大阪 肥後橋のリピートが多い 予約貸切制のおしゃれなコンディショニング・パーソナルジムです。

    ダイエット・ボディーメイク・姿勢矯正はもちろんのこと、肩こり・腰痛・膝痛・ストレス・疲れやすい・健診数値などの改善を、トレーニング & リカバリーケア & ニュートリション の3点からサポートいたします。

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