脂 より 油

    ダイエットを行う時、脂質は糖質と並んで気になるのではないでしょうか。
    なんとなく「摂らない方が良い」と思いがちです。

    しかし、脂質には大きく2種類あって、積極的に摂った方が良いものもあります。また、脂質は健康を維持するために必要な栄養素でもあるのです。

    今回は、脂質を正しく理解して、健康的なダイエットにつなげていきましょう。

    目次

    1.「脂質」とは?

    2.脂質の選び方について学ぼう!!
    1)飽和脂肪酸:脂
    (2)不飽和脂肪酸:油

    3.脂質をバランスよく摂取するポイント
    1)食材を選ぶ
    (2)調理方法等を選ぶ

    まとめ

    1.「脂質」とは?

    脂質は、効率のよいエネルギー源になるほか、ホルモンの材料や細胞膜の構成成分になるなどの重要な働きがあるため、健康を維持するために必要な栄養素です。

    三大栄養素の中で最もカロリーが高く、1g当たり9kcalあり、糖質(1g当たり4kcal)とたんぱく質(1gあたり4kcal)の約2倍もあります。
    そのため、食事量は制限しているが脂質量は抑えられておらず、トータルの摂取カロリーは高くなっているといったパターンはよくあります。

    特に外食が多い人や、スナック菓子・洋菓子などを良く摂取する人は、多量の脂質を摂取している可能性がありますので注意が必要です。

    2.脂質の選び方について学ぼう!!

    脂質は、カロリーが高いからと言って避けてばかりではいけません。
    また、肉の脂・魚介類・バター・オリーブオイルなどを全て一緒にしてはいけません。

    脂質には種類があり、「積極的に摂取した方が良い脂質」と「控えた方が良い脂質」があります。
    それが「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」です。

    (1)飽和脂肪酸:脂

    常温で固体 → 肉類、乳製品などの脂質のこと

    飽和脂肪酸は、血中の中性脂肪やコレステロールを増やすため、摂り過ぎると血中の脂質のバランスを崩す可能性があり、冠状動脈疾患、肥満、糖尿病、がんの危険性が高まると言われています。

    さらに、非必須脂肪酸ともいわれ、体内で合成できる脂肪酸であり、ほとんどの食事に飽和脂肪酸が入ってくるため、意識して摂取する必要はないと考えています。

    飽和脂肪酸の抑え方

    ・肉を選ぶ際に脂身の多い部位より赤身の部位を選ぶ。(ハラミ、もも肉・ヒレ肉など)
    ・牛乳やヨーグルトは低脂肪タイプを選ぶ。

    (2)不飽和脂肪酸:油

    常温で液体 → 植物油・魚介類・豆類・種実類などの脂質で、
    「多価不飽和脂肪酸」と「一価不飽和脂肪酸」に分類される

    多価不飽和脂肪酸

    オメガ3系脂肪酸

    血液を固まりにくくしたり、炎症を抑えたりする働きがあります。
    浮腫み、皮膚の炎症、生理痛の予防に効果的であり、心臓血管系疾患リスクの軽減にも期待できます。

    ・α-リノレン酸
    アマニ油、エゴマ油、チアシードオイル、シソ油など

    ・DHA、EPA
    魚介類に含まれ、特にさば・さんまなどの青魚・まぐろのトロ・サーモンなど脂ののった魚に豊富

    オメガ6系脂肪酸

    血液を凝固させたり、体内の炎症を促進したりする働きがあるため、浮腫み、アトピー、生理痛がひどい人は摂取量に気を付けましょう。

    ・リノール酸
    ごま油、コーン油、大豆油、くるみなど

    ・γ-リノレン酸
    月見草油、母乳など

    ・アラキドン酸
    レバー、卵黄、サザエ、アワビなど

    ※オメガ3系脂肪酸のα-リノレン酸、オメガ6系脂肪酸のリノール酸、アラキドン酸の3つは、必須脂肪酸といわれ、体内で合成できない脂肪酸です。

    一価不飽和脂肪酸

    オメガ9系脂肪酸

    血液中のLDL(悪玉)コレステロールを下げる効果がある為、心臓血管系疾患の予防に効果的とされています。さらに美肌効果や便秘解消といった女性に嬉しい効果があります。

    オレイン酸

    オリーブ油、ごま油、菜種油、ごま、アボカド、ナッツなど

    3.脂質をバランスよく摂取するポイント

    (1)食材を選ぶ

    肉より魚を選ぶ

    同じたんぱく質の摂取でも、脂質の質が全然変わってきますので、肉に偏らずに魚を意識して選んでみてください。

    では、どうして魚を選んだ方が良いのでしょうか?
    それは、それぞれの体温をイメージすると分かりやすいようです。

    皆さんは、動物の体温について考えたことありますか?
    人間の体温は、通常36度前後の方が多いと思います。
    それに対して牛や豚は38~40度ほどあると言われています。
    さらに、鳥は41.5度もあり、人間よりもかなり高い体温です。
    そのことから牛や豚や鳥の脂質は、人間の血中で固まりやすくなり、心臓血管系疾患の危険性が高まると言われています。

    一方、魚は変温動物で水温と同じくらいで、人間より低い体温となっています。
    そのことから魚の脂質は、人間の体温でも溶かすことができるので、血液循環の改善に効果があるとされています。

    ですから、好き嫌いではなく、意識して魚を食べることが健康につながると言われています。

    (2)調理方法等を選ぶ

    バターやラード油を使用せずに、オリーブ油やごま油など植物性のオイルを使用する

    (但し、サラダ油やキャノール油は、炎症反応のもとになるので控えたい)

    サラダを食べる際、ドレッシングの代わりにアマニ油やえごま油を使い、塩とレモンで味付けしてみてください。私はドレッシングの代わりにツナ缶をかけて食べています。そうすることで、野菜を食べる際に、たんぱく質とオメガ3が同時に摂取できるので一石二鳥です。

    ※ドレッシング類は、1日大さじ1杯(15ml)以下にするのがおすすめでです。

    揚げ物、炒め物を避けて煮る、蒸し料理に変える

    食べ物の好みは、年齢とともに変わっていきます。
    年齢が高くなると、脂っこいものは胃がつかえるので必然的に控えたりすることが多くなりますが、若い頃は、味が濃かったり脂っこい食材を好んだりする方も多いのではないでしょうか。

    そういう場合は、食材は変えずに、「蒸す」調理に変えることで脂質をかなり抑えることができますので、お試しください。

    外食を控える

    一人暮らしだったり、会社の付き合い、残業時の出前など・・・、どうしても外食をとる機会も増えがちです。時には、習慣的に同じものを注文したり、美味しそうな写真につられたり、ここぞとばかりに注文したりしがちです。たまには、自分へのご褒美としてそういう時は、あって良いでしょうけど・・・

    しかし、このように外食では、脂質をコントロールするのが難しい状況になりがちですので、注意が必要です。
    できるだけ、メニューに使われている食材や調理方法などにも思いを巡らせ注文してみてはいかがでしょうか。

    まとめ

    脂質について、理解できましたでしょうか。
    ダイエット中は、体に必要なエネルギーや栄養素が不足しないよう、食事をバランスよく摂取することが大切。

    目的に合った脂質を選び、バランスにも気をつけて健康的なダイエットをめざしましょう!

    参考:厚生労働省e-ヘルスネット 脂肪 / 脂質(しぼう / ししつ)
    https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-014.html

    この記事を書いた人

    株式会社ミリオン・フィットネス  
    代表取締役 林 界斗

    NSCA-CPT : NSCA認定パーソナルトレーナー
    NASM-PES : 全米スポーツ医学協会認定パフォーマンスエンハンスメントスペシャリスト
    カイロプラクティック整体院 トレーナー
    運動特化型デイサービス トレーナー

    「健康をテーマに運動を通して一人でも多くの方へ幸福を捧げたい」と思い、ミリオン・フィットネスを創業。お客様をはじめトレーナーへの指導、さらにラジオ番組においても運動指導をおこなうなど、アスリートから一般の方、子供から高齢者まで、幅広いお客様のご期待に添うべく活動している。
    主な出演:ABCラジオ「全力投球!!妹尾和夫です。サンデー」、FM守口「疋田哲夫の哲ちゃん”哲学”」

    ミリオン・フィットネスは、大阪 肥後橋のリピートが多い 予約貸切制のおしゃれなコンディショニング・パーソナルジムです。

    ダイエット・ボディーメイク・姿勢矯正はもちろんのこと、肩こり・腰痛・膝痛・ストレス・疲れやすい・健診数値などの改善を、トレーニング & リカバリーケア & ニュートリション の3点からサポートいたします。

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